読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ドミニオン日本選手権2016予選レポート

ドミニオン日本選手権2016に参加しました。
今年の予選ラウンドは「基本&冒険」の拡張セットを使用して行われます。
冒険については日本選手権2015以前から練習会を続けてきたのでそれなりの経験と自信がありますが、不意に理不尽が生まれやすい要素を多々含んでいるので油断ならない拡張です。



【1回戦】

僕がドミニオンスイスドロー大会に参加すると、勝ち進んだわけでもない1戦目で必ず木ドミと当たり3位を取ってしまうジンクスがあるのですが、まぁ今回も当たりました。*1
ドミマニSP読みました!と改めて言うまでもなく何度か手合わせしたことはあるのですが、自明に無茶苦茶強い方です。

ところで今回はサプライより先に席順を決めるそうです。
例年は「卓と同時に席番号が決定され着席→サプライ発表→卓ごとに1番手決定」の流れでしたが、今年は「卓が決定され着席→卓ごとに席順と番手決定→サプライ発表」のようです。
席順の決定方法も指定されており、開始まではいくらかスムーズになった印象です。
手番判明後にサプライが判明するとテンションの上がり方も変わりますね。

3番手でンンンとなりつつも木ドミ氏が4番手となりおっこれは。

サプライは以下の通り。

 Cellar Raze Workshop Village Guide 
 Remodel Spy Ranger Treasure Trove Storyteller 
 Travelling Fair Trade 

2:地下貯蔵庫、倒壊
3:工房、村、案内人
4:改築、密偵、山守
5:掘出物、語り部

Ev:移動遊園地、交易


これ大丈夫ですかね。
とりあえず掘出物倒壊スタートしてさ、終わりでいいんじゃない?
冗談は置いておくにしろ、やけに5-2優遇すぎるサプライ。
4-3が勝てる目が中々なさそうです。
掘出物を語り部でひたすら使うだけ使って最後は改築を属州獲得の手数とすることは容易に思い付きます。
サプライ出題者の意図があるとするなら、まず手始めに初手5金を出せ冒険で強いカードがただ強いと、つまりきちんとカードパワーを把握している否かといった観点の出題でしょうか。
強烈と言えるほどのインタラクションはなく、そういった意味では理不尽に追い込まれることはなさそうです。


では試合開始。
1巡目の購入は、1番手が銀-改築、2番手が工房-案内人、4番手が銀-改築だったかと思います。
3番手の僕は3-4だったため、銀-<移動遊園地>倒壊スタートをしました。
よし、誰も5金がいないな!とようやくここで平等な戦いになり安堵。
依然として4番手の行動を警戒しているものの、どうやら実質1番手相当で開始できそうです。
このサプライは5コスト帯カードが絶対のため、初手改築から入る場合デッキ2巡目でlucky you!しない限りは間違いなく銀-銀優位です。
しかしそれすら超えるのが、銀-倒壊スタート。
デッキ総金量9金かつ倒壊で2枚掘り進める以上10枚計算でよく、倒壊で銅が落ちなければ2巡目片方で5金が確定します。
移動遊園地のおかげで底沈みも存在しません。
2巡目以降のサポートにしても、倒壊は金密度を高めたい語り部と強力なシナジー関係にあり、また最終的にビッグターンで終えたいため、セルフ廃棄効果で無理矢理キーカードを引っ張ってくることでガン回り起動の補助になります。

そう甘くはないので実際の3Tは銅が落ちましたが、屋敷が切れて2巡目底が残らないだけで十分強力な動き。
残る山5枚が銅4とまだ屋敷が残っている状態なのでこのターンも<移動遊園地>倒壊を購入します。
5コスト帯は掘出物→語り部→語り部の順で入れ、その後は15金で<移動遊園地>属州改築を購入。
ここで改築をトップに乗せる人もいるんだろうなぁとか思いながらしっかり捨て札へ獲得しました。
1度事故った7金で語り部をトップに乗せたらビッグターンのスタンバイ

周囲は、1番手はそれなりに掘出物語り部していましたが度々浮気している分で優位、4番手は2巡目改築底から掘出物語り部を含む綺麗な構築で村山守を回していましたがこの速い場のド正着である純掘出物語り部に対しては流石に間に合わずといった展開でした。

最終ターンを貰い、属4公2屋1の31点で1位。
正直1手数も間違えたとは思っていません。

金量さえ出せば移動遊園地によりいくらでも購入権が、同じく金量さえ出せばいくらでも語り部によりドローが得られるため、それらが有り余るほどの性能である以上は構築の山守に魅力はありませんね。
4番手に山守ルートの理由を聞くと、1番手の掘出物語り部が見えていたから4番手である以上競合を避けたらしく、実際は寄り道していた様子だから自らがストレートに掘出物語り部しなかったことを後悔しただとか。
一方の僕は迷い無くただ強い手を取っただけで、まぁ全員が完全な手を取ってくることはないと試合前からの決め打ちでした。
いや見えてても力関係が明白に弱い方のルートに切り替えるような対応ができるほどの柔軟性を僕は持ち合わせていないんだけれども。

それとこの卓は誰も回さなかったけれど、交易がパワーイベントである以上シナジーの強い山守ステロには目があったんじゃないかとか、それくらい。



【2回戦】

卓を囲むのが1戦勝ち進んだ人とはいえ、「わかっている」人かどうかはまだ確証がなくイレギュラーな展開が起こらないとも限らない。
そういった意味で顔を知っている方と当たるだけでもありがたいものですが、お初の方との手合わせになりました。

席順は3番手です。

サプライは以下の通り。

 Chapel Coin of the Realm Woodcutter Gear Bureaucrat 
 Gardens Duplicate Witch Distant Lands Swamp Hag 
 Quest Plan 

2:礼拝堂、法貨
3:木こり、道具
4:役人、庭園、複製
5:魔女、遠隔地、沼の妖婆

Ev:立案、探索


「はい立案トリプルギア」と言いたいところですが、呪い撒きあり庭園に遠隔地ありと終了タイミングを遅延する要素が山ほどあります。

順を追って立案トリプルギア(立案<道具>-道具-道具-道具)を考えます。
第一に4人のプレイヤー間で立案トリプルギアの速度10T属4が知れていればかなり早いゲームエンドを迎えるでしょう。
しかし勘違いされがちなのでまず断っておくべきは、立案トリプルギアは2人戦および1人回しの速度であって決して10Tでゲームは終わらないことです。
4人戦では立案-道具-道具と購入した後にもう道具は残っていません。
つまり共通認識があれば立案-道具-道具と道具-道具-道具に分かれて誰も立案トリプルギアを成立させることはできません。
次にこの場を考えた際に、アタックカードの魔女の存在によって立案トリプルギアの強みが掻き消されます。
立案トリプルギアの強みは、ある特定のターンまでそのデッキ枚数によって確定の挙動が保証されていることです。
それを立案の廃棄枚数と道具の停泊効果による擬似デッキ圧縮によって成立させているわけですが、属4は既に確定の域を出たフォロースルーの段階になります。
前段階に呪い1枚入るだけで確定挙動のターンは前倒しになり、まして属4までには明らかに機能不全になります。
次に庭園や遠隔地の存在があり、これらの戦術に回られるとデッキを犠牲に多少だけ先行しようがなんだろうが、ゲームは終わらず機能不全後のデッキをじっくり確実に追い抜かれることでしょう。

さて特殊勝利点である庭園ルート遠隔地ルートを考えると…。
庭園のサポートカードは豊富にしても最初から呪い総受けを考えるよりはまずは自分から打つ側に回りたく思い、遠隔地は安定して稼ぐ方法が思いつきませんでした。

肝心のイベントカードでは探索がキーになりそうです。
道具を打って金貨獲得、礼拝廃棄して魔女捨て金貨獲得と、荒れ場にしていくらでも金貨が沸いてくる特殊な環境です。

となれば取る手は決まりで、立案-道具からの金貨増し属州ですね。
金貨さえ入れば出力に凹凸を作る道具の調整力は抜群に思います。


さて試合開始。
1番手が立案-道具、2番手が礼拝-魔女、4番手が魔女-法貨だったかと思います。
3番手の僕は立案-道具で、ここからも道具を買い増したいところですが、うーん魔女2人…呪い侵食ペースが速そうです。
最低限の潰し合いになる2人ではあるし、法貨を買うためのbuyはないから自分で魔女打つことはなさそう…。

まず1番手が道具を打ちクリーンアップでリシャッフル、2番手が魔女を打つ。手番お前ー!!!
礼拝だけあってその後も見る見る内にデッキを成長させてゆく2番手。
幸いにも4番手は役人や木こりなどで庭園ルートへ流れたので、そちらからの呪いはさして配られない。
いや礼拝相手にも足止めしてもらった方が多少はマシだった…?
それにしても反射で礼拝取らず下位番手で庭園を選べたのはよく腹括ったな…と思いました。

適当に金貨入ってきたところで1番手も属州を買い始める。
こっちも8金出るぞーと思ったら2番手が沼の妖婆を貼って手番お前ー!!!
道具で金貨しまって金貨獲得しました。
2番手はしっかり妖婆の3金で属州買ってるから中々やりおるよね。
妖婆も言ってみれば手札4枚ターンと手札5枚+3金ターン作るから役割上は出力に凹凸を作る道具と遠からずなんですよね。

というわけでひたすら金貨獲得して道具で調整で属州を買い、22点で2番手と同着1位。
1番手に対してデッキは負けていたけれど、勝利点タイミングの差と妖婆の呪いを避けた差がそのまま点差になりました。

ここでの4番手はどうすりゃいいの?って会話に「いずれにしろ厳しい…。」しか答えられなかったけど、他の卓では礼拝からの無限遠隔地ってのがあったようですね。
この卓では遠隔地が競合せずノータッチだったので、十分1位を取り得る戦術でした。

このサプライは4人戦色が色濃いので卓ごとに展開が大きく違っていたことに奥深い面白さを感じました。
各々方針は決めつつも正着は定まらずで、だからこそ適時動くのが楽しいですね。
最適解はゲームごと別口なのに庭園遠隔地ゲーと庭園遠隔地に触れもしない爆速ゲーが同列になってしまうのは、試合内勝利点を総合して予選順位を判定するレギュレーション上ちょっとご遠慮いただきたいところではありますが…。



【3回戦】

現状1位-同1位の10.5ポイントときて3回戦。
今年は去年に引き続きの大会参加人数なので、同じく13ポイントが多数並ぶ予想が立ち、2位3ポイントを獲得しても13.5のため抜けられそうです。

手番は4番手…上位手番くれ。

サプライは以下の通り。

 Moat Peasant Caravan Guard Moneylender Smithy 
 Militia Miser Festival Giant Hireling 
 Save Scouting Party 

2:堀、農民
3:隊商の護衛
4:金貸し、鍛冶屋、民兵守銭奴
5:祝祭、巨人、雇人

Ev:保存、偵察隊


しかもアタック場じゃねーか!
と一瞬リアクションを取ったものの、堀無限保存の安心設計。

農民ルートは教師が完成したら酷いことになるものの、補助するカードは雇人くらいであったり、村鍛冶はあれど村を祝祭で回せるくらいならそれもう教師いらなくない?と思えるので却下しました。

4番手なので初手回りは他人次第ですが、基本的には金貸しから入って巨人を打ってゆく構成を狙います。
アタックが通らないにしても巨人の腕力は仮想金として優秀だからです。


試合開始。
1番手が巨人-堀、2番手が金貸しと何か、3番手が金貸し-堀でした。
逆に4番手であることによって民兵がいないことが確定したので、僕は何の迷いも無く金貸し-銀から入ることができました。
巨人の初回プレイは1金を生むだけの無害な巨人だからです。
これによって僕は2巡目で巨人-祝祭と買うことを達成しています。

なお速攻で呪いを1枚受けた模様。

1番手初手巨人だから当たり前だよなぁ?

少し失態があったものの、構築面では粛々と金貸しをプレイし、相手の使用済み巨人と旅トークンを見ては適度に祝祭堀をプレイし、金量は隊商の護衛によって安定させてゆきました。
ちなみに堀は薄くなったデッキに2枚体制だったので、終盤では半数以上のターンで使用していたかと思います。
ある程度薄くなれば堀を引こうと引くまいと、いずれにしろ次の手札に堀が確定するわけですね。
防いだ堀自体はドローに使用してしまえばよく、祝祭のアクションも堀のドローも共に無駄の無いリソースの使い方になり、中々気持ちの良い回し方です。
それもこれも隊商の護衛という引き切り補助パーツのおかげですね。

さて周囲はと言うと、自分以外が全員早々に雇人を貼ったという事実だけで既に好ましくない展開です。
自分だけはがっつり祝祭巨人を組もうとしていたので雇人を買うタイミングがありませんでした。
1番手は初手巨人から順当に最も巨人を打ち、点数を先行していました。
2番手は最後まで堀無限保存のトリックに気付いておらずダメージを受けていました。
3番手は途中で入れた農民を育てきり、前倒しで過剰投入していた鍛冶屋の失われた技術がついに蘇る!…のですが手順を誤ったようで引き切りから祝祭が0枚のままアクションにも過剰金量にも困っていました。
今から祝祭を入れてももう属州が残り少ないので、しぶしぶ属州購入。
しっかり組まれていたら危なかったと思いつつ、結局は農民ルートの速度はこんなものだとも思いました。

24点で1番手に次ぐ2位。

内容は悪くなかったのですが、何より呪いがずっと重い。
他人の雇人を思えばよりデッキ回す労力が相対的に必要になってしまっていた点で捲くれなくなっていたと反省でした。*2

ちなみに2番手にしろtwitterにしろ他の卓にしろアタックただ強!みたいな話が散見され、やろうと思えば絶対に100%堀で防げる前提がスルーされていたりしたので、そういえば冒険の初見の壁ってとんでもなく分厚かったんだったなぁなどと遠い目で思い出していました。



【4回戦】

1位-同1位-2位で13.5ポイントのため、おそらくは消化試合となるであろう4回戦です。
この2番卓で試合を始める前に全員に確認してみましたが、全員が13.5ポイント以上の人だったので、隣の1番卓と合わせてゆるゆるした雰囲気でした。

手番は2番手。

サプライは以下の通り。

 Ratcatcher Amulet Smithy Thief Throne Room 
 Magpie Messenger Library Market Swamp Hag 
 Seaway Training 

2:鼠取り
3:魔除け
4:鍛冶屋、泥棒、玉座の間、カササギ使者
5:書庫、市場、呪いの森

Ev:海路、鍛錬


どう見てもカササギ鍛錬しろって書いてありますね。
魔除け-カササギからとにかく購入だろうが自然増殖だろうが意地でもカササギを確保して鍛錬するゲームでしょう。
タイミングが許せば海路による獲得が最も自然ですが、失敗しても市場や使者によるbuyの付与で回せそうです。


試合開始。
初手2金。
はい、鼠取り買います。
思考停止して書庫ステロしますね。

特に他家の初手を語ることもないと思うのですが、この場には使者がいます。
4番手が1ターン目で使者購入で鍛冶屋を配りました。
こちらとしては早々とドロソ2枚体制が整ったので完全に1手数浮いた以外の何物でもないのですが、配った本人は2人で割れるカササギへの対抗手段はあるのでしょうか。

3ターン目に書庫を打ってアクションを2枚避けつつ金貨購入します。
…本当に特に語ることがないので終盤です。
1番手が7枚目のカササギを獲得して野鳥の会を完成させます。
3番手は3枚なので玉座で代用していますが、デッキパワーが違いすぎますね。

1番手から残り属州1で僕にラストターンが回ってきました。
手札が金貨銅貨属州屋敷書庫で、デッキ内容が金貨3銀貨1銅貨5屋敷1属州3です。
切るのは銅貨か屋敷ですが、当然屋敷を切れば8金は出るでしょう。
銅貨にしても切らないで3枚で4金出すよりは切って4枚で5金出す方が楽です。
この期に及んで点数下げるのも癪なので、銅貨を切ってから書庫を打ちます。

kamo draws Province
kamo draws Estate
kamo draws Copper
kamo draws Province

…。

屋敷買いまーす。

そして1番手まで回って属公屋の10点プレイ。
1番手28点、2番手の自分が27点で2位です。

これがボーダーを争う戦いだったらちょっと心情穏やかじゃないですね。
確定卓だったので心の平穏は保たれました。

とはいえ振り返っていて気付いたのは、しっかりカウンティングしていればこういった事態にはならなかったということですね。
1手番前で1番手の出力も分かっているわけですし、よく計算するとドロー期待値4枚でほぼ5金だけど実は5金届いてないとか*3、何にしろ屋敷を切って最悪を免れれば公領の2点プレイで28点手番差1位だったりしています。
すっかり呆けていました。
プレイよりも終了時それに気付いていなかったのが良くないですね。
少ないターン数で金貨4枚デッキに入っている印象が先行していました。



最終的な戦績は1位-同1位-2位-2位の16.5ポイントで午前の部7位にて予選通過しました。
冒険特有の理不尽を受けなかったのは幸いでしたが、勝因は相手の全ての行動を常に評価できているコンディションの良さ故でした。
つまり前日の睡眠が最強ムーブでした。

…予選通過について、勝って泣いた一昨年や負けて泣いた昨年に比べてあまりに何の感情も沸いてこないのが我ながら異常事態に思いました。
翌日の本戦こと決勝ラウンドに出場できることが嬉しいのは嬉しいですし、予選が始まる前と同じように本戦へのワクワクはありましたが…。
(しかし本戦の日、予選通過の喜びは本戦を通じて感じることに…。)



予選で対戦した方々、ありがとうございました!

では今度こそ次は本戦のレポで!

本戦レポはこちら

*1:と言っても2014予選でこのジンクスを打破して以降すっかり忘れていた

*2:とはいえ過剰なまでに完全ガードしたのはそれこそ金貸し-堀スタートの3番手だけだったので、1番手も呪い自体は獲得していた

*3:約4.92金