ドミニオン日本選手権2016決勝レポート

本大会で対戦した方々、ありがとうございました!



……と言ったところでまだ大会は終わりません。
これからベスト8による準決勝1戦、進出者4人による2本先取の決勝戦こと代表決定戦が残っています。

※当記事は予選レポ本戦レポと違い、ドミニオンについてあまり語っていません。ほぼ日記です。



【準決勝戦】【決勝戦】

プレイヤーとして参加したわけではないので試合内容を書き起こすことはしませんが、ただ横から覗いているだけかと言うよりは、観戦者として参加の表現が適切かと思います。
そしてそれは僕だけではなく、あの場に居合わせる多くの人はこれからプレイするわけでもないにも関わらず熱気と緊張感を持っていました。

試合形式はプレイヤー自身がサプライを作る方式ですが、これがまた駆け引きがあって面白いんですよ。
1種類カードが選出される度に周囲ごと声を上げて盛り上がる。
何度目かに、横に座っていた方*1から「なんで盛り上がってんですかねこれ(笑)」とツッコミ目線で質問されました。
言われて自覚しましたが、確かに光景だけを見ると奇妙なんですよね。
出したカードなんて絵柄が違うくらいのもんですよ。
そこに選出者の意図を見出して、ここは先手だから先手番有利で速攻のかけられるステロカードだとか後手番だから順当に手番で決まらないよう捲くれるコンボカードだとかこのカードならステロがあって速度このターン数とか現時点のサプライに何を追加したから何が起こり得てコンボならこの組み合わせが生じたとか、そんなのは見る人の内部にしかないんですね。
つまり観戦者としての参加も腕前次第です。
それだけならまだしも、プレイヤーにはその人なりのプレイスタイルが必ずあるわけで、本大会だけでもお披露目されているその特色を知っていれば、例えば4番手のYOSHIBALLさんが宮廷を出して黙っていられるわけがないと。
伝わるかはともかくそれを一言二言で答えました。*2

観戦者はプレイヤーの選択を評価するのみでアウトプットはせいぜい「おー!」と声を上げる程度しか許されませんが、それでも空間を共にしドミニオンという言語を使って受けた感情を発しているわけですね。
プレイヤーなんかは相手の意図を受け取り更新された自らの意図をまた提示し、とより濃厚に共通言語によるコミュニケーションを行っているわけじゃないですか、最高ですよ。

そして試合開始すると、当然ながらプレイが上手い。
自分だったら出来ないだろう手で勝負をしている。
悔しい。

感心したり疑問手があってもその結果が待っていたり。
あーなるほどそう回すのかぁ…いやここはそれ買えばいいんじゃない?あーでもそっかぁ…。
悔しい。

段々とイライラしてきた。
せっかく目の前でハイレベルな戦いが行われているのに自分がそこに座れていないストレス。
自分が今そこで意図を交し合えないのが苦痛。
そこでのコミュニケーションを最高に思うほど、対照的にたった数m離れて棒立ちするしかない意味が分からない。
全然納得できない。
自分は自分なりの意思で手を示したい。

先ほどまでの満足感、十分上々の結果が残せた充足感はなんだったのか。
負けた自分に怒りを感じる。
それだけの実力しかなかった自分が憎い。
受け入れられない。

去年予選で負けてこの屈辱を感じるのが、今年は本戦に繰り上がっただけ。
結局負け続ける限り満足できないんだね。
怒りと焦燥の感情で底なしの欲望が返ってきたことを自覚しました。

とはいえ、こうもマイナスへ振れた感情ではないかもしれませんが、会場の多くの観戦者は似た様な心境であったように見えます。
決勝戦で観戦するにも、LINEの実況上で飛び交う感想は「俺が俺が」「俺にやらせろ」というプレイヤーとしての姿勢が前面に出ていました。
プレイヤーである以上、どうしても「自分だったらこうする」を思ってしまうんですよね。



ここで唐突に〆るのも不自然ですが、以上です。
僕のドミニオン日本選手権2016がここまで続いていたことは間違いないので追記しました。

この流れで口にして正しいのか分かりませんが、優勝した永井さんおめでとうございます。
本年度の日本代表となったYOSHIBALLさん応援しています。

*1:外野ではなく内輪観戦だから大会参加者だとは思う

*2:この方も真顔ではなくもちろん笑顔で楽しんではいたが、ボヤキではなくこちらを向いて質問を投げかけられたので答える義務はあった